2013年1月7日月曜日

熊本市中央区・呑龍・ラーメン

呑龍・ラーメン = 呑龍 =

 「ラーメン」 700円

 価格の満足度:★★★★☆
 麺の満足度 :★★★☆☆
 スープ満足度:★★☆☆☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★★☆☆

 熊本市の中心繁華街から少し南、白川のほとりにある熊本大学病院の近くにあるお店です。うかつにもこれまで知らなかったのですが、実は知る人ぞ知る有名店のようです。歩いて到着したのはお昼時を少し過ぎた午後1時近くだったにもかかわらず、店内には順番待ちの立ち姿が何人も見えるだけではなく、お店の外にも待つ人がいてびっくり!

呑龍・外観 食事のため行列するのは苦手というより嫌いなんですが、人気店で味わうための前提条件なら仕方ない、並んで待つことにしました。ガラス戸から店内の様子を窺うと、カウンター11席だけの狭いお店のようです。厨房では若い男性が一人踊るように調理中。女性2人は立ってそれを見ているだけのように見えましたが、よく見ると、配膳と食器洗いを分業で担当しているようです。

 しかし、着席11名のうち食べているのは3名だけ。あとの8名は手待ち状態のうえに立って順番待ちが店内6名と外に1名。厨房をよく見ていると、オーナーらしき男性は、丼の配列から濃縮ダシとスープの調合、麺の茹であげにチャーシュー切り、仕上げトッピングに至るまでほとんどすべてを行いつつ、一度に調理するのは3人前だけ。その所要時間が約5分といったところでしょうか。3人前1サイクルが終わる頃には、前サイクルのお客さんはほぼ食べ終える頃、というようなペースになっているのです。

呑龍・カウンター席と厨房 オーナーが麺茹で以降の作業に入ったら、手待ちで立っている店員さんは、なぜ次の丼を配列して濃縮ダシ入れや麺の準備までしておかないのでしょう?これで待ち時間は3~4割は短縮できると思うのに。さらに言えば、茹で上がった麺のトッピングを、どうしてもう一人手待ちの店員さんが担当しないのでしょう。3人で工程を分担すれば、待ち時間はさらに短く6~7割は短縮できると思うのですが・・・?わざわざ待ち時間を長くしているように思えてなりませんでした。

 ・・・ということはあと5サイクルの調理が終わらないと順番が回って来ない・・・三々五々席を立った先客の後に前の待ち行列の皆さんが座り、ようやく調理する男性の前に空いた席が回ってきた頃には、お店に到着してから20分以上が経過。平日の昼下がりにこの待ち時間だと、気が短い方には少々辛いかもしれません。席についた13時10分頃になっても立ち待ち姿が相変わらず数名、着席して待つのが6名でした。

呑龍・店内壁のメニュー それはともかく、基本メニューは『ラーメン』『ワンタンメン』『ワンタン』の三種類のみ。950円にもかかわらず『ワンタンメン』を注文する方が多いようですが、少々財布にやさしくないのと、目指すはラーメンなので『ラーメン』を注文しました。相変わらず一定のリズムを刻んで踊るように、頑なに3人前ずつ全工程の調理を一人で続ける寡黙で難しそうな表情の男性は、さして急ぐ風もなくマイペース。

 あと何サイクルで自分の番か・・と待ちながら、目の前で仕上がる『ワンタンメン』を見ていると、麺をゆで上げた後の釜にワンタンを投入し、茹であがるまで間にチャーシューを切り、トッピングを施しています。『あ~、それじゃ麺がのびてしまうじゃない・・』と思うのですが、これがこのお店のペースです。

 ただ、麺のゆで方は実に丁寧。麺をしっかりほぐし、ゆで方にムラがないように細心の注意を払い、茹で上がった麺は平らな湯切りザルから滑らせるようにスープに入れ、三人前が均等な量になるように調整しています。麺やトッピング扱った箸はその都度ゆで釜の熱湯に先端をくぐらせて洗い、味が移らないように気遣っています。その仕草がまるで踊っているように見えるのです。丼には、濃縮ダシのような液体を少量の他、黄色いオリーブオイルのようなものも加えているようです。

呑龍・6名同時に食べる時間は短い ようやくステンレス皿に載った『ラーメン』が目の前に現れたのは、お店に到着後40分近くも経過してからになりました。まずはスープ、豚骨味とは明らかに違った醤油系の香りが最初にやってきました。むしろトラディショナルな中華そばの香りに近いかも。色合いは醤油ラーメンと塩ラーメンの間くらいで寄せ鍋かちゃんこ鍋のダシのような感じですが、かといって澄んでもいないので、魚介ベースを主にして豚骨も合わたダシかもしれません。あっさり・スッキリとして、残る感じもコラーゲン的なこってり感もないので、個人的にはかなり物足りない感じで★2つでした。

 圧巻は麺の量。他店の大盛りかそれ以上かもしれません。それでありながら+250円の『ラーメン(大)』があるので、これは想像を絶するメガ盛り級?麺そのものは太めの丸ストレート麺。食感は桂花ラーメンの麺と似た感じです。最初の硬さはいい感じだったのですが、食べているうちに軟化してモソモソ感が出てきました。コシの粘りが足りない気がして★3つ。桂花の麺だと、同じようなモソモソ感を僅かに感じることがあるものの、しっかりとしたコシを食べ終えるまで感じられるのですが・・。

 トッピングは、3~4ミリはあろうかという厚手のチャーシューが三枚と、同じくらいの厚みにスライスされたゆで卵2枚、刻み青ねぎに、トッピングとしては初体験のヒジキ。これは変わってます。チャーシューのボリュウム感には満足。ただ、肉質が硬めなのでスープと馴染みきれない感じです。周囲のお客さんからは注文時に「ニンニクも」の声がかかって気づいたのは、はリクエストするとニンニクをトッピングしてくれること。しかし、ニンニクのトッピングについて、店内のどこにも表示がありませんでした。"Shooting is OK" と写真撮影OKの表示は出されていましたが。全体としてお値段対ボリューム感のコストパフォーマンスは標準以上で★4つクラスだと思います。

呑龍・店内で立って待つ人の姿 お店にはいつも順番待ちの行列ができているのですが、それはひとえに厨房の段取りと店員さんの役割分担がボトルネックになっているがゆえと、私は感じました。営業時間を尋ねると、15時くらいには売り切れで閉店するとのことでした。

所在地住所:熊本市中央区九品寺4丁目11-2
電話 番号:096-364-3693
営業 時間:11:20頃~売り切れ次第閉店(15時前後)
店 休 日:水曜、日曜、祝日
サ イ ト:なし

0 件のコメント: